僕は中学、高校の6年間英語を学んでいました。社会人になってからもずっと英語を学んでいました。しかし、英語をマスターすることはできませんでした。
英語学習熱に捉われていたあいだ、何度も英語を学習してはあきらめ、また学習をやり直し、そして挫折し、またチャレンジすることを繰り返していました。
とうとう英語が嫌になり、英語を見るのも嫌になりました。今まで英語にチャレンジして挫折する人生でした。あんなにあこがれていた英語をマスターすることなく人生を終えると思っていました。
「グロービッシュ英語術」とは?
ところが、ある英語術に出会ったことから考えが変わりました。その英語術とは、「グロービッシュ英語術」です。
この英語術は、フランス出身のジョン=ポール・ネリエール氏が1989年に提唱しました。ネリエール氏は当時IBMに勤務していて、日本に出張に来たときに「グロービッシュ英語術」を思いついたそうです。
そのきっかけが、同僚のアメリカ人より日本人のほうが断然コミュニケーションをとりやすいと感じたことです。
ネリエール氏は同じ非ネイティブである日本人と会話するときのほうが、気楽に話ができたそうです。お互い文法も正確ではなく発音もいい加減ですが、だからこそそれが自信につながり、意思疎通がうまくいったというのです。
僕も同じような経験があります。学生のころ、ドイツ人の留学生と英語で会話したときです。その友人は日本語に関心があって日本に来ていたので、英語はあまり得意ではありませんでした。英語が不得意な者同士が、同じ映画サークルで8ミリ映画を撮影しようとしました。
僕たちは文法や発音など全く気にせず、ただただ良い映画作品を撮りたいという思いで会話しました。必死に相手の言いたいことを理解しようとしましたし、必死に自分の言いたいことを伝えようとしました。
そのとき英語は言葉ではなく道具となっていたのでした。いい映画を撮るための道具です。
英語はある目的を達成するための道具です。僕は「グロービッシュ英語術」の本質をそのように理解しています。
「グロービッシュ英語術」の特徴とは?
グロービッシュ英語術の特徴は以下の3つです。
①英語は意思疎通の道具だと割り切る
②1500の単語とその派生語を使う
③シンプルな表現で会話する
「グロービッシュ英語術」の肝になる部分とは?
「グロービッシュ英語術」を勉強していると、あることに気づきます。それは「グロービッシュ英語術」の肝は、言いたいことを優しい言葉に言い換えるということです。
会話するときに伝えたい日本語が浮かんでそれを英語に翻訳しようとします。その翻訳するときに日本語をそのまま英語に直そうとするのではなく、もっとシンプルで簡単な語彙を使った表現に直してから英語に直すのです。
しばらくトレーニングをしていると、こういう言い方もできるし、こういう言い方で充分伝わるんだよということに気づかされます。「グロービッシュ英語術」は、少ない語彙だけを使った、言葉の言い換えゲームのような感じがするのです。
ですから、「グロービッシュ英語術」に学習という言葉はふさわしくありません。まさにトレーニングなのです。「グロービッシュ英語術」で僕は英語をうまくあやつれるようになるのかまた報告します。