最近の芸能界は、二世タレントが増えています。親が有名な場合もあれば、無名な場合もあります。「〇〇の子供」と言われるケースもありますし、「〇〇の親」と言われるケースもあります。いずれにしろ、親子で芸能界に生きているのです。多くの視聴者は、二世タレントがテレビに出演していると、「親の七光りだ」と揶揄したくなるものです。
なぜなら、たいして才能がないのに〇〇の子供だからという理由だけでテレビに出ていると思ってしまうからです。子供がどんなに努力しようが、視聴者にはわからないのですから。もちろん、「親の七光り」でタレント活動をしているタレントさんもたくさんいますが、どうやら村上虹郎さんの場合は違うようです。
村上虹郎さんの経歴
「村上虹郎」と聞いて「誰?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。では言い方を変えましょう。「俳優村上淳さんと歌手のUAさんの息子」と表現すれば、ピンとくるでしょうか。
村上虹郎(むらかみ にじろう)さんは、1997年生まれで、父親は村上淳さん、母親は歌手のUAさんです。デビューは2014年と最近で、鉄道会社や銀行などCMにも出演しているため、顔を見れば気が付く方もいらっしゃるかもしれません。
デビュー直後に出演した作品でいきなり賞(第29回高崎映画祭・最優秀新人男優賞)を受賞するなど、すでに「親の七光り」でないことは証明済みです。両親のネームバリューだけで注目されているのではなく、村上虹郎さんご自身の実力で注目されています。
もちろん、デビューするにあたり、ご両親が有名なことはプラスに働くでしょう。しかし、デビューしても芸能界で活躍できずに、親のスネをかじっているタレントさんがたくさんいることを考えると、村上虹郎さんには天賦の才能があると言ってもいいと思います。
本人はもともと俳優になる気はなかったようで、オファーが来た時も「挑戦してみるか」という気持ちだったそうです。(母親のUAさんは「まだ学生なんだから」と反対したそうです。この反対は母親としてみれば当たり前かもしれないですね)
しかし、いざ撮影が始まってみると、その演技力が認められ、次々とオファーが来るようになったとのことです。演技力と言っても、とくに本格的なトレーニングを受けたわけではないでしょう。正確に言うと、演技力というよりかは、村上虹郎さんの存在感が際立っていたと言ったほうがいいかもしれません。
2014年に映画初出演で主演をつとめた映画「2つ目の窓」の監督は、河瀬直美さんです。河瀬監督は、演技を引き出すのが非常にうまいと高く評価されている監督です。村上虹郎さんもそんな河瀬監督の演技指導によって、才能を開花させられたのかもしれません。
2015年はWOWOWの連続ドラマ「天使のナイフ」でテレビドラマ初出演を果たします。原作の「天使のナイフ」は、2005年に第51回江戸川乱歩賞を受賞しました。作者の薬丸岳さんは、もともと脚本家を目指されていましたが、脚本家の道に行き詰まり、「13階段」という作品に衝撃を受け、小説家を目指すようになったそうです。
このような非常に注目されるドラマに出演できることも村上虹郎さんへの期待の表れでしょう。
特技として水泳や剣道、ギター、そして乗馬を挙げており、多趣味な一面もあるようですね。
何かと「二世タレント」がもてはやされる中で、村上虹郎さんはご両親の力ではなく、その実力でスターへの階段を着々と昇っているといえるでしょう。
これからさらなる活躍が期待される、今注目の若手俳優です。